不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

あなたは持ち家派?賃貸派?損をしない家探し

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2018年7月でサラリーマンを卒業して、今は自宅で仕事をしているトッティです。

 

念願の自宅勤務生活を手に入れたわけですが、うちの賃貸マンションはちょっと手狭なんですよね...。

 

今は千葉のそこそこの田舎に家族3人で住んでますが、もうすぐ4人目の家族が誕生することもあって、いい物件があればそろそろ持家もありかな~と考えてます。

 

ということで、とりあえず今回は、今住んでいる賃貸マンションの価値を自分で査定してみて、

 

  • 賃貸のままがいいのか?
  • それとも買ってしまった方がいいのか?
  • 戸建住宅の方がいいのか?

 

を考えてみました。

  

  

我が家の賃貸マンションンの価格

 

さっそく評価の結論から。今、家族3人で住んでいる賃貸マンションの価格(区分所有)はこちら、どどん!

 

800万円!(概算額なので、正式な鑑定評価額ではありません)

 

え!安っ!( ̄m ̄*)

 

...恥の多い生涯を送ってきました。そんなに大した家じゃないと思っていましたが、ここまで安かったとは...。

 

今回査定した価格は積算価格と収益価格です。

 

積算価格と収益価格とは?

  • 積算価格:土地価格と建物価格の原価から査定(供給者側の視点)
  • 収益価格:物件の持つ収益力から査定(需要者側の視点)

 

豆知識「投資家と不動産業者の重視する価格」

投資家は、不動産を使用する需要者目線の「収益価格」から物件価値を判断しています。

これに対して不動産業者は、その不動産の原価目線の「積算価格」で値付けしています。

  

そして、今回トッティ家の積算価格と収益価格はこちらになりました。細かな査定根拠は備忘録として一番最後に記載しておきます。

 

  • 積算価格:738万円
  • 収益価格:807万円
  • 評価額 :800万円(収益価格を重視)

 

 豆知識「収益価格を重視する理由」

これまで日本では、自分の住む家は収益性よりも快適性を重視する傾向にありました。

でも最近では米国のように、ライフスタイルに合わせて住宅を買い換えていく人も徐々に増えています。住宅を住み替えるためには、「流動性」(売りたいときに売れる)と「収益性」(高い値段で売れる)が重要になります。その2つがないとポンポンと住宅を買うことはできません。 

このように物件の収益性を重視する人が増えているので、物件価格の査定においても収益価格を重視する傾向にあります。

   

今の賃貸マンションを買い取った場合

 

さてさて、今の賃貸マンション(区分所有)の価格が800万円と査定できました。

 

ここで、この800万円を今すぐ用意して、住んでいる賃貸マンションを買い取った場合、家賃何年分になるか考えてみます。

 

今の僕の家の賃料(共益費・駐車場込)が約月9万円なので、年間では9万円×12カ月=108万円になります。800万円を家賃で払うと、

 

800万円÷108万円≒7.5年分

 

となります。

 

ざっくり計算では「7年半以上住むのであれば、今すぐこの賃貸マンション(区分)を買い取って持家にした方が得だな」ということが分かりました(割引率や税金、修繕費などは考慮しない)。

 

投資案件としてみた場合

 

今の賃貸マンションを買い取って別の人に賃貸する、つまり投資物件としてみた場合はどうでしょうか。

 

800万円を出してこのマンションを買って、今と同じ家賃9万円を維持したまま、すぐに第3者に賃貸できると仮定します(かなり楽観的なシナリオですが)。

 

この場合、年間108万円の家賃収入が入ってきますので、

 

粗利回りで108万円÷800万円≒13.5%

 

です。ざっくり計算なので、敷金・礼金・更新料収入や経年による賃料下落などは考慮してません。

 

粗利回りで13.5%は悪くない利回りのようにも思えます。

 

ただ、買い取るとリフォーム代、税金、保険、経年による建物の減価償却費もかかります。築年が経過すれば賃料も維持できないし、築20年程たってるので空室リスクも考慮すると純利回りは10%を切るはず。

 

純利回りで考えると、わざわざ投資物件として買う必要はないかなと思います。


www.investment3000.com

  

それに今住んでる賃貸マンションを買い取って投資物件としてしまうと、今度は自分たちが住む家を新たに購入するか借りる必要があるので、その分の費用も考えないといけません...。

 

賃貸と持ち家のメリット

 

ざっくりと賃貸と持ち家のメリット・デメリットを考えてみます。

 

僕は飽きっぽい性格の引っ越しマニアなので(人生で9回!)、持家になると、引っ越したいときにすぐに引っ越せないのが最大のネックなんですよね。

 

やはり家族の増減など人生のライフスタイルに合わせて住み家を選びたいなら、賃貸の方が相性がいいと思います。

 

持家になると日本ではまだ不動産の流動性が低く、売りたくなったときに希望の値段で売れるとは限らない点もネックになります。

 

一方、持家は建物グレードも高くなるので、単純に快適なんですよね。

 

それに、ずっと同じところに住むなら、家賃を払い続けるよりも買った方が得です。家賃を払うということは、オーナー側に搾取される立側にいるということですから。

 

まとめ

 

まとめると、 

 

  • 住む場所を自由に選ぶ生き方をしたい場合、賃貸の方が相性がいい。
  • 同じところに住むなら金銭的な面で家賃を払い続けるよりも買った方が得だ。
  • 収益物件として考えてみるべし。
  • トッティ家は意外と安かった。

 

各々の価値観によるので、結局どちらが正解とかないんですよね。

 

持ち家か賃貸かは自分の価値観やライフスタイルに合っていればOK、というところでしょうか。

  

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査定の詳細

 

自分メモとして、査定の詳細を書いておきます。

 

①積算価格        :738万円
②収益価格        :807万円
③評価額(①と②を調整) :800万円

 

①積算価格の諸元の一部
 土地単価     107,000円/㎡
 建物再調達原価  300,000円/㎡
 現価率            30%
 
②収益価格の緒元の一部

<収入>
賃料(月額)     70,000円
共益費(月額)    10,000円 
駐車場(月額)    10,000円
敷金         70,000円
礼金              70,000円
住宅稼働率               92%
駐車場稼働率              90%
回転期間                    5年(住宅、駐車場ともに)
契約更新期間                  2年
礼金収入                1カ月
更新料収入               1カ月
賃貸手数料               1カ月(負担割合50%)
原状回復費 15,000円/坪(負担割合60%)
内容更新期間                 6年

 

<費用(年額)>
維持管理費     50,000円
PMフィー    30,000円(賃料収入の3%)
修繕費         105,000円
大規模修繕費 248,000円
公租公課    37,000円(土地建物の固定資産税・都市計画税)
損害保険料   16,000円

 

<利回り>
還元利回り      5.8%
割引率        5.5%
最終還元利回り    6.0%

 

<DCF法>
3年ごとに家賃収入3%の下落を想定